所得税・住民税・消費税、、、と普段から税金を支払っていますが、どのような仕組みなのか、何に使われているのかは、意外と知らない方も多いと思います。
そこで今回は、そんな税金について詳しくお話ししていこうと思います。
税金とは
税金とは、国民ひとりひとりが、社会を支えるために支払っているお金です。日本国内外を問わず公平性を維持するために憲法上国民の義務とされています。義務ですので不利益は自らが負うことになります。権利すなわち利益を受けることのできる権利の裏返しです。
税金により支えられる典型的なものは、生活に直結する「ゴミ収集」が挙げられます。さらに、少子超高齢化に伴う莫大な医療費や安心・安全な暮らしを保つための警察、消防などがあります。
健全な社会生活はこれらの下支えがあるからできます。それ故に、公明性、公平性を誰にでも分かりやすく、その使い道の透明性も説得力ある説明がなされることがひときわ重要になります。
税金の種類
税金の種類につきまして、あまり注意して生活はしていないのが現状ではないでしょうか。
実は何と、約50種類もあります。税金の納付の方法や公平な課税の観点からこの様になったとされています。(※ここで使用させて頂きましたデータは、平成30年4月のものです。)
では、税金の納め方はどのような分け方があるのでしょうか。直接税と間接税の2大別になります。
直接税
「直接税」は、納税者(税金を納めなければならない人)と、担税者(税金の負担者)が同じである税金になります。
直接税の主な種類は、国税と地方税にさらに分けられます。
直接税:国税
では、国税の中身を主なものから見ていきましょう。
- 所得税:個人の1年間に得た利益に課税がなされます
- 法人税:企業や協同組合などの法人が得た利益に課税がなされます
- 相続税:死去された方から財産を相続した場合に課税がなされます
- 贈与税:個人から財産をもらった場合に課税がなされます
以上が国税の主だった種類になります。
直接税:地方税
次に、地方税の中身を見てまいりましょう。
これは、県税と市町村税に体系化されています。
直接税:地方税:県税
ここで県税の中身を見てみましょう。
- 県民税:個人の住所、法人の事業所などがある都道府県に納付する税金になります
- 事業税:個人や法人が事業して得た利益に課税がなされます
- 自動車税:自ら自動車を所有する場合に課税がなされます。(軽自動車は軽自動車税)
- 不動産取得税:土地や建物を手に入れた場合に課税がなされます
- 自動車取得税:自動車を手に入れた場合に課税がなされます
直接税:地方税:市町村税
最後に、市町村税の中身を見てまいりましょう。
- 市町村民税:個人の住所、法人の事業所などがある市町村に納付する税金になります
- 固定資産税:土地や家屋さらに事業に使用する機械などを所有する場合に課税がなされます
- 軽自動車税:原動機付自転車や軽自動車を所有する場合に課税がなされます
以上が地方税の主だった種類になります。
間接税
間接税納税者(税金を納めなければならない人)と、担税者(税金の負担者)が異なる税金になります。
間接税の主な種類は、国税と地方税にさらに分けられます。
間接税:国税
では、国税の中身を主なものから見ていきましょう。
- 消費税:スーパーなどで商品を買ったときや、サービスを受けた時に地方消費税と一緒に課税がなされます(消費税6.3%+地方消費税1.7%=8%)
- 酒税:清酒やビール、焼酎など酒製造場から荷だしされたときに課税がなされます
- 揮発油税:自動車のガソリンなど製造場より荷だしされた場合に課税がなされます(1L当たり48.6円です。)
- 印紙税:契約書や領収書などで経済取引行為を前提に作成された文書に課税がなされます
- 関税:輸入品を国内に運んだ場合に課税がなされます
以上が間接税の中の国税になります。
間接税:地方税
次に、間接税の中の地方税を見てまいりましょう。
これは、県税と市町村税に体系化されています。
間接税:地方税:県税
ここで県税の中身を見てみましょう。
- 地方消費税:スーパーなどで商品を買ったときや、サービスを受けた時に地方消費税と一緒に課税がなされます(消費税6.3%+地方消費税1.7%=8%)
- 「道府県たばこ税」は、タバコの製造者などが、小売店に売った場合にその本数に応じて課税がなされます。(1,000本当たり860円)
- 「軽油取引税」は、元売業者から軽油の引き取りをした場合にその容量に応じて課税がなされます。
間接税:地方税:市町村税
最後に、市町村税の中身を見てまいりましょう。
- 市町村たばこ税:タバコの製造者などが、小売店に売った場合にその本数に応じて課税がなされます(1,000本当たり5,262円)
- 入湯税:温泉に入浴した場合に課税がなされます
さまざまな種類の税目があります。国民一人一人が税に関心を持ち暮らしやすい提言も必要になりますね。
税金の使い道
税金がどのようにして使われるのか、きちんと知っている方は少ないと思います。
そこで、平成28年度一般会計予算を中心にランキングによりお話をいたします。予算の歳出の総額は約97兆円になります。
- 1位.社会保障関係費の約32兆円(33%):超高齢化社会の中での、医療・年金・介護・生活保護の原資(財源)になります。国民生活の根源的なものになります。
- 2位.は、国債費の約24兆円(24%):国家の借金返済の費用になります。償還時に元本と利子の支払いが発生します。
- 3位.地方交付税交付金等の約15兆円(16%):本来は地方の収入になるべきものですが、国が一度集めて再配分します。
- 4位.公共事業関係費の約6兆円(6%):空港や港湾、公園などの整備費用になります。さらに、町の整備事業や住宅支援、災害対策などに使われます。
- 5位.文教科学振興の約5兆円(5.5%)になります。:学校教育や科学の技術振興発展のために支援されます。また、教科書の配布や公立の先生方の給与の支払いに使われます。
おわりに
今回は、税金の種類と使い道についてお話ししてきましたが、いかがでしたか?
税金は、普段の生活と大きく関わることなので、きちんと知っておくようにしましょう。