現代では、車や工場などいろいろなところで活用されているディーゼルエンジンですが、その仕組みはとても効率的で、感心してしまうものです。
今回は、ディーゼルエンジンの仕組みと構造について、図解動画を使って詳しくご説明していこうと思います。
ディーゼルエンジンの仕組み
参考動画:ディーゼルエンジンの仕組みとは?
ディーゼルエンジンは燃料である軽油をエンジンに送り込んで、シリンダーの動きによって圧力を高めることによって自然発火させて、燃焼させて動力を得るという仕組みになっています。
ガソリンエンジンとの違いはこの自然発火という所にあって、ガソリンエンジンの場合は引火させる構造があって強制的に引火させて爆発させるという構造になっています。それが大きな違いという事が言えるでしょう。
この方法の違いは燃料の発火点となる温度が違うからで、ディーゼルエンジンの燃料となる軽油は発火の温度が300~400度ぐらいなのに対して、ガソリンエンジンの燃料となるガソリンは400~500度ぐらいと高くなっているので強制的に発火させているというわけです。
ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの構造の違い
参考動画:ガソリンエンジンvsディーゼルエンジン
ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの構造はピストンを動かすところに関しては同じと考えていいでしょう。違うのは燃料を吸排気して、発火させるところが自然発火なのか強制発火なのかといいう違いがあるという事だけです。
ディーゼルエンジンの圧縮比はかなり高いものとなっていて、ガソリンエンジンの圧縮比の2倍前後ともなっているので、かなり高い圧縮比まで空気を圧縮しているという事が分かります。これは自然発火させるので、そこまでの圧縮が必要になるからだと考えられます。
ディーゼルエンジンの車のグローランプ
ディーゼルエンジンの車にはグローランプというスプリングのようなマークがあって、これがエンジンが温まっているのかという事を示すようになっています。
自然発火をさせるという構造になっているので、エンジンをかける時には予熱を必要とするのですが、それができたという事をこのランプで示すようになっているというわけです。
このマークはガソリンエンジンの車にはありません。
ガソリンエンジンのスロットバルブ
そして、ディーゼルのエンジンの場合はガソリンエンジンのようにスロットバルブが無いという事も特徴といって良いかもしれません。
アクセルを踏むことで軽油の噴射量をコントロールしているのですが、ガソリンエンジンの場合はスロットルバルブをコントロールして吸気した空気量によってガソリンの噴出量をコントロールするという事をしているからです。
ですから、この制御の違いという事も特徴的という事が言えるのかもしれません。これによって、ポンピングロスといわれる、負の仕事をしてしまうというロスをなくすことができるようになっているのです。
おわりに
以前は排気ガスの問題が大きくクローズアップされることがありましたが、最近はクリーンディーゼルというものも登場しています。
ディーゼルエンジンとガソリンエンジンにはそれぞれ構造の違いがあり、メリット・デメリットがあるので、うまく使い分けることが必要なんですね。