言葉というものは難しいもので、人に伝えるのはなお難しいですよね。しかもそれを、言葉ではなく、文章で伝えるのはとても難しい事です。
仕事をしていると、報告書を提出する場面は多いですし、新入社員は研修のたびに報告書を書くと思いますが、「研修の報告書は書くことがなくて困る」と思う方もいると思います。
今回は、報告書の書き方や例文をご紹介していきますので、ぜひご参考にしていただければと思います。
報告書を書く時のポイント
ビジネスでは、「報・連・相(ほうれんそう)」がとても大切だと言われていますよね。報告、連絡、相談の三つです。報告書は効果の報告を、文章で行うために作成するものです。
口頭での報告も、もちろん大切ですが、報告書を使うことで、相手は、自分の都合のいい時間に報告書を読むことができ、記録や証拠として後に残すことができ、トラブルも回避できるというメリットもありますよ。
ここでは、報告書を書くときのポイントをご紹介させて頂きます。
ポイント①報告書は、わかりやすく簡潔に
報告書に求められているものは小説などの文章ではなく、誰が読んでも理解ができる、誤解を招きにくい文章が求められます。
文章には、意見と事実の2種類があります。報告書で必要なのは、事実が最重要視されるということを覚えておいてください。意見を書く場合は、その文章が意見であることをはっきりわかるようにしておきましょう。
わかりやすい文章を書くためには、相手の知らない専門知識を使う場合には、簡単な説明を入れるなどの気配りも必要です。場合によっては、表や、写真を入れると、とてもわかりやすく、報告書を書くためには、大切なことになってきますよ。
ポイント②5W2Hをはっきりする
いくら簡潔にと言っても、重要や事実や情報を省いてしまっては意味がありません。何が大切なのかわからなくなった時は、5W2Hを思い出しましょう。
聞いたことがあると思いますが、5W2Hというのは、When・Where・Who
What・How・Why・How muchのことで、いつ・どこで・誰が・どのように・なぜ・いくらで、をまとめたものです。
このポイントをしっかり押さえていれば、報告書もしっかりかけると思いますよ。
報告書を書く時の注意点
①長いだけの報告書に注意
報告書は、ただ長ければいいというものではありません。
何枚にも及ぶ報告書でも、読み手にとってわかりにくい報告書であれば、結局読み手は書いた人に質問や確認をしないといけなくなり、二度手間で時間も無駄になってしまいますよ。
②事実と自分の意見を分ける
事実と自分の意見の境界線は、しっかりつけておきましょう。
報告書に書く事実と、自分の意見が整理してかけていないと、読み手にとっては、どこまでが事実の報告なのか、どこからが意見なのかがわからず、混乱してしまうからです。
あいまいな表現で、ポイントがわかりづらいのも注意です。あいまいで抽象的な表現で報告書を書くと、具体性に欠けてしまい、何が言いたいのかがわからず、嫌がられますよ。
③時間をかけすぎない
あとは、報告書の作成に時間がかかりすぎてしまうのも注意しましょう。
ビジネスシーンにおいて、情報の鮮度はかなり重要ですので、報告書の作成にてまどってしまい、時間をかけすぎている人もいます。
こういったことに十分注意して報告書を作成しましょう。
参考動画:「トヨタ式」報告書のポイント
プロジェクトマネジメントプロフェッショナルの日米バイリンガルの根上さんが、トヨタ式の報告書について解説してれています。
「良い報告書」と「悪い報告書」の例文
報告書と言っても、色々と種類があります。いくつかポイントで例文を記載しますので、ご参考にしてください。
まずは、報告書を作成する際には、結論・結果から書きましょう。あいまいな表現は数字に置き換えるのもいいでしょう。
✖お客様にお渡しする景品について、スタッフと一緒に考案しました。会議では色々な意見が出ました。例えば、せっけん、ボールペン、ティッシュなどです。・・・
◎お客様にお渡しする景品は、せっけんに決定いたしました。
✖今日はお客様からのおクレームがありました。
◎本日5件のクレームがありました。
✖本日開催した催し物はお客様が満足されていました。
◎来場者満足度アンケート結果 平均4.5/5点満点
これがわかりやすく簡潔に報告書を作成するのに必要なものです。文章を変更して活用してみてください。
研修の報告書で書くことがない・・・
私も新人の頃に経験しましたが、正直に言って研修の報告書は、書くことがなくて面倒です。
会社としては「報告書を書く練習」「研修のアンケート」として出しているのかもしれないですが、個人的には経費がもったいないのでやめたほうがいいと思うのですが・・・
書く側としては、考える時間ももったいないので、下記のような例文を真似してしまえば良いと思います。
研修の報告書の例文
例文1
今回の研修で指導された言葉使いや、電話対応のロープレなどを通じて、改めて言葉遣いや印象の大切さを実感しました。また、ビジネスマナーにおいては感覚で理解していた部分や間違った解釈をしていたところもあり、今回の研修で学ばせていただきました。今回習ったことを繰り返し反復し、社会人の基礎であるビジネスマナーをしっかり習得して、今後の仕事で活かしていきたいと思います。
例文2
電話対応・ビジネスメールマナーの講師の話を聞くだけでなく、実践も兼ねていたため実りの多い研修となりました。ビジネスマナーについては完璧に習得できていない部分もあるので、実践する機会が必要だと強く感じました。
例文3
今回の研修に参加し、社会人としてのマナーや考え方を学びました。 初めは緊張していましたが、研修が進んでいくうちに、緊張感もなくなり、全員が真剣に積極的に研修を受けることができました。 今回研修で学んだことを、今後はお客様を相手に行うようになるのかと思うと、非常に身の引き締まる思いですが、頑張っていこうという意欲がより増しました。
おわりに
私も会社に勤めていますので、報告書を作成することが多々あります。
上司が簡潔に読みやすく、なおかつ内容も分かりやすく方向書を作成するのはなかなか難しいですが、上記の方法を活用して報告書を作成しています。
これに気をつけるだけで、とても書きやすくなりますよ。ぜひ使ってみてくださいね。