石川県の県庁所在地でもある金沢は、加賀百万石として有名な加賀藩の城下町として栄え、北陸地方の中心都市として機能しています。
ここでは歴史的にも価値の高い観光名所が多数存在し、観光都市としても名高い金沢を旅する2泊3日のモデルプランと便利な観光マップやおすすめの服装についてご紹介したいと思います。
1日目
①金沢駅
金沢駅はJR西日本の北陸新幹線と、北陸本線、そしてIRいしかわ鉄道のIRいしかわ鉄道線が乗り入れる北陸の主要駅です。
巨大なガラス屋根のドームと、能楽の加賀宝生で使う鼓をイメージした芸術的なアーチが評価され、アメリカの旅行雑誌トラベルアンドレジャーの「最も美しい世界の駅14選」の1つとして日本国内で唯一選ばれています。
②武家屋敷跡
金沢駅から徒歩20分(バス利用の場合は金沢駅→香林坊バス停下車後、徒歩10分)
長町武家屋敷跡は、加賀藩時代の上流・中流階級藩士の侍屋敷が軒を連ねているスポットで、土塀と石畳の路地が続いている景観は、まるで藩政時代にタイムスリップしたかのような感覚を味わう事ができます。
風情ある建物が並ぶ中、最も有名なのが加賀藩士・野村伝兵衛信貞の屋敷跡である「武家屋敷跡・野村家」です。
樹齢400年のヤマモモ、桜御影石の大架け橋、椎の木の古木や曲水、落水などを巧みに配した庭園は、日本を訪れる観光客向けのガイドブック「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で二つ星を獲得しています。
アメリカの庭園専門誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」の日本庭園ランキングで3位に選ばれるなど、非常に高い評価を得ています。
③妙立寺(忍者寺)
武家屋敷跡から徒歩20分
妙立寺は加賀藩三代藩主・前田利常により建てられたお寺ですが、当時徳川幕府と緊張状態にあった加賀藩が万が一の事態に備え、迎撃できる機能を持たせた砦としての側面を持っています。
そのため内部には、隠し階段や隠し扉、落とし穴など、通常のお寺では考えられないような仕掛けが備わっており、別名「忍者寺」とも呼ばれています。
あまりにも複雑な構造の為、事前予約によるガイドの案内が必要で、拝観料金は大人1000円、小学生700円となっています。
小学生未満は大人の同伴があっても入館は不可となりますので、ご注意下さい。
2日目
①兼六園
兼六園は水戸偕楽園、岡山後楽園と並ぶ日本三大名園の一つであり、国の特別名勝に指定されています。兼六園は一か所に座って楽しむ座観式の庭園ではなく、庭を実際に散策しながら楽しむ廻遊式の庭園です。
いくつもの池とそれを結ぶ曲水があり、土で山を築き、多彩な樹木を植えているので「築山・林泉・廻遊式庭園」とも呼ばれ、ミシュラン観光ガイドでは最高評価の三つ星を獲得した実績があります。
四季折々に趣があり、中でも積雪に備えて行われる雪吊は冬の風物詩となっています。また、兼六園には茶店がたくさんある事も特徴です。お抹茶を頂いたり、お土産を買ったり、ランチを食べたりと様々な楽しみ方があります。
②金沢21世紀美術館
兼六園から徒歩2分
2004年にオープンした金沢21世紀博物館は、兼六園の斜め向かいにあります。
緑に囲まれた開放的なミュージアムで、無料で楽しめる「交流ゾーン」と展覧会の展示作品を鑑賞する有料の「展覧会ゾーン」に分かれます。「気軽にアートに触れてもらいたい」という想いから無料の交流ゾーンは広く設けられており、特に人気の高い作品「スイミング・プール」も交流エリアにあります。
館内にはカフェレストランも設置されており、全面ガラス張りで見晴らしが良く、インテリアにも芸術性を感じられるレストラン「Fusion21(フュージョン21)」は、フュージョン=融合の名が示す通り、食とアートが融合したオシャレな空間となっています。
③ひがし茶屋街
金沢21世紀美術館から徒歩20分(バス利用の場合は兼六園下・金沢城バス停→橋場町バス停まで約5分)
ひがし茶屋街は金沢を代表する観光スポットの一つであり、キムスコ(木虫籠)と呼ばれる美しい出格子が特徴の古い町並みは、国の重要伝統的建造物群保存地区として選定されています。
中でも国の重要文化財に指定されているお茶屋「志摩」は、1820年に建てられて以来手を加える事なくそのままの状態で残っており、当時の雰囲気がよく伝わってきます。
また、金沢で一番大きなお茶屋である「懐華樓」は、夜は一見さんお断り、一客一亭の華やかなお座敷が上げられていますが、昼は一般に広く公開されており、素材にこだわった高級甘味を味わう事のできる「懐華樓カフェ」を利用する事もできます。
3日目
近江町市場
金沢駅から徒歩10分
旅の締め括りは金沢市民の台所とも言われる「近江町市場」です。狭い小路を挟んで並ぶ約180のお店では、地元産の野菜や鮮魚、菓子類やお花などが売り買いされています。
買った食材をその場で食べられたり、揚げたてのコロッケを食べたりと、食べ歩きにも適したスポットとなっています。また、市場の一角には2009年にオープンした「近江町いちば館」があります。青果や鮮魚などの生鮮から飲食店街、果ては日用品なども揃う複合施設となっています。
特に飲食店は充実しており、お値段がリーズナブルなお店も多いので、市場での食べ歩きと併せて訪れてみてはいかがでしょうか。
おすすめの観光マップ
金沢を観光するなら、手元に観光マップがあると便利ですよね。
そこで、無料のおすすめ観光マップを「金沢市全体」「ひがし茶屋街」について、それぞれご紹介します。
金沢市全体観光マップ
こちらの観光マップは、金沢市の観光スポットが一目で見れておすすめです。
ぜひこのマップを見ながら、旅行の計画を立ててみてください。
ひがし茶屋街観光マップ
ひがし茶屋街に行く方は、ぜひチェックしていただきたい観光マップです。
金沢の天気とおすすめの服装
せっかく金沢の観光をするなら、晴れの気持ち良い日がいいですよね。
出かける予定を立てる際には、天気の長期予報をしっかり確認しておきましょう。
また、金沢旅行の服装については、5〜10月は半袖・長袖シャツ・カーディガン等で良いですが、冬は雪も多く寒いことが多いので11〜4月はコートが必要な日もあります。
おわりに
今回は、金沢2泊3日旅行のモデルプランをご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
金沢にはこの他にも絶好の夜景スポットである卯辰山や、加賀藩祖前田利家を祀る尾山神社、加賀百万石前田家の別邸である成巽閣など、見所は満載です。
ぜひ時間の許す限り、歴史と文化に彩られた金沢の街をご堪能頂ければと思います。