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のし袋の種類について!初穂料・法事 ・お礼用など

結婚や出産などの慶事、葬儀や法要などの弔事、お見舞いや御礼など、暮らしの中でのし袋が必要となるシーンもあるかと思います。

最近は見た目が可愛らしかったり華やかだったりと、実に様々な種類が扱われているのし袋ですが、用途によって使い分ける必要があるのはご存知でしょうか?

のし袋の選び方、書き方にはきちんとした意味や礼儀が込められていますので、ここではのし袋を選ぶ際の基本的なマナーについてお話したいと思います。

のし袋の種類について

のし袋は主に水引(袋の中央部分に付いている飾り紐)の結び方・色によって大別されます。

その種類、及びその使い方に関しては下記の通りになります。

①蝶結び(花結び)の祝水引

蝶結び(花結び)の祝水引

紅白から成る蝶結びの水引があしらわれたのし袋です。蝶結びは簡単に結んだりほどいたりできるため、何度あっても良い慶事に対して用いられます。

出産祝い、長寿のお祝いなどに使われます。

②結び切り(真結び)の婚礼水引

結び切り(真結び)の婚礼水引

紅白から成る結び切りの水引があしらわれたのし袋です。蝶結びとは違い、固く結ばれた
結び切りは簡単にはほどけません。

それが転じて「二度と繰り返さないように」という意味が込められたこののし袋は、結婚祝いや快気祝いなどに用いられます。

③あわび(あわじ)結び

あわび(あわじ)結び

紅白から成る水引が中央部分で複雑に絡み合い、両端が上方へと向けられているのし袋です。両端を持って引っ張ると更に強く結ばれる形であり、その様子から「末永いお付き合いをしたい」という意味を持ちます。

慶弔どちらでも使用できますが、結婚式などの慶事であれば紅白、金銀の水引を。弔事であれば黒白のものを使用します。

④黄白の結び切り(あわび結び)

黄白の結び切り(あわび結び)

黄白から成る結び切り(あわび結びの場合も)の水引を用いたのし袋です。

元々関西におけるお通夜や告別式で用いられていましたが、今では全国的に様々な宗教の法事にて用いられています。用途としては葬儀が執り行われる際、僧侶への謝礼を贈る為に用いられます。

⑤赤棒


水引はなく、その代わりに細幅線状の赤色が引かれています。水引が省略された形で、
ちょっとしたお祝いの気持ちを示す際に用いられます。

用途としては御礼や寸志、賞品、粗品など多岐にわたる便利なのし袋ですが、あくまでも「ご祝儀」として用いられるものなので弔事には用いないよう注意してください。

初穂料で使うのし袋

初穂料で使うのし袋

初穂料とは元々、その年に収穫された最初のお米を神社に奉納する習わしが起源であり、
現在ではそれが転じて神様(神社)に納める様々な祭祀の謝礼という意味として用いられます。

使われる場面としてはお宮参り、七五三などの子供の行事や、神前結婚式、地鎮祭、商売繁盛などの各種祈願、厄祓いなどの各種祈祷、安産祈願や交通安全のお守りやお札を授かる際など様々です。ちなみに初穂料と概ね同じ用いられ方をする<玉串料>は神式の葬儀に関しても用いる事ができますが、初穂料は用いる事ができません。逆にお守りやお札を授かる際に初穂料は用いる事ができませんが、玉串料は用いないなどの違いがあります。

のし袋についてですが、初穂料は慶事にのみ使われますので、基本的には紅白水引の蝶結びで問題はありません。しかし、神前結婚式の場合は「二度と繰り返さないように」との意味から紅白結び切りののし袋を使用します。

法事で使うのし袋

法事で使うのし袋

次に法事で使うのし袋についてお話します。法事は当然、二度と起こらない事が望ましいため、水引は結び切りの形が基本となります。色は白黒、双銀、青白など。表書きは持参するのが四十九日前なのか以降なのかによって変わってきます。

四十九日までは「御霊前」と薄墨で記すのが一般的であり、四十九日以降は「御仏(佛)前」「御香料」「御供物料」と黒墨で書きます。

ちなみに蓮の花の入ったのし袋もありますが、これは仏教にしか使えないのでご注意ください。また、キリスト教の場合には水引無しのし袋を用いますが、これは宗派を問わず使う事ができます。

お礼の時に使うのし袋

御礼に使うのし袋は、主に「一般的な御礼」と「結婚関連の御礼」の二種類に分けられます。

まず一般的な御礼(結婚以外のお祝い事)については、祝水引ののし袋を使用します。何度あっても良い縁起物として中央の結び目は蝶結び。水引の色は紅白(印刷されている物は赤と金もしくは赤と銀)のものになります。前述の「のし袋の種類」の項目で御紹介した「赤棒」を使用する事もできます。

次に結婚関連の御礼(司会やスピーチをしてくれた友人への御礼、媒酌人への御礼、お車代など)としては結び切りの紅白水引が基本ですが、1万円以下であればポチ袋、1万円以上であれば御祝儀袋(のし袋)を用意します。特に媒酌人への御礼など5万円を超えるようであれば、水引も金銀のものを使用するなど金額に応じて変化させる事が必要です。

おわりに

今回は、のし袋の種類についてお話ししてきましたが、いかがだったでしょうか?

のし袋には水引の結び方、色などをとっても様々な意味合いがあります。

のし袋とは単にお金を収めるだけの儀礼的なものではなく、気持ちや真心を表す為の手段でもありますので、ぜひシーンに応じた適切なのし袋を選んで頂ければと思います。