お金・法律関係

退職金の平均相場と計算方法について

退職金の平均相場と計算方法について

退職金の計算方法や相場については企業によって全く違います。

ほとんどの企業は退職金について就業規則や賃金規則で定めていて、これに従って支払われますが、そもそも退職金は法律で定められているモノではないので、退職金のシステムが無いところもあります。

今回は、退職金の「平均相場」や「計算方法」についてご紹介していきますので、こちらを参考に、ご自身の会社の退職金制度を確認してみてくださいね。

退職金の種類

退職金の種類

退職金には「退職一時金制度」と「企業年金制度」の二つがあります。

退職一時金制度は退職時に一度に支払われますが、企業年金制度は分割して払われます。

この2つの退職金制度のどちらを採用しているのかは会社によって異なりますが、両方を組み合わせているという場合もありますので、確認してみてください。

退職金の平均値

退職金の金額は勤続年数と役職、学歴というような事が変わってもきますし、自己都合か会社都合かという事でも変わってくるので、一概にいくらとは言えません。

それでもざっくりと平均的なところを出してみると、定年の相場の場合で大企業の場合が2489万円中小企業の場合であれば1139万円という数字が出てきています。

大企業は中小企業に比較してかなり額が大きくなっていますね。公務員の場合の平均額も大企業と同じぐらいと言われています。

自己都合・会社都合の退職金の違い

自己都合の場合は勤続年数が大きく関係してくることになるのですが、これも平均的なところを大企業でみると下記のようになります。

大企業の退職金平均値

勤続年数 自己都合 会社都合
3年 34万円 70万円
5年 65万円 120万円
10年 192万円 316万円
15年 422万円 605万円
20年 812万円 978万円
25年 1290万円 1471万円
30年 1942万円 2112万円

会社都合の退職の場合は、自己都合退社の金額に何割か増して退職金を支給するようになっている場合が多いです。

中暑企業の退職金平均値

勤続年数 自己都合 会社都合
3年 24万円 38万円
5年 44万円 63万円
10年 115万円 153万円
15年 225万円 285万円
20年 381万円 458万円
25年 563万円 647万円
30年 749万円 856万円

中小企業の退職金は、だいたい大企業の半分ぐらいという事になっているようです。

公務員はやはり大企業と同じぐらいになっているので、公務員は大企業をモデルとして、それと同じぐらいの退職金を設定しているのかもしれません。

退職金の計算方法

退職金の計算方法

ここまでざっくりとした退職金の平均的なところを出しましたが、この計算方法は企業によって全く違う事が考えられます。

代表的な3つの退職金の計算の仕組みをご紹介します。

1.定額制

定額制の場合は、勤続年数のみに連動して支給金額を決定する方式です。

例えば「勤続年数5年で50万円、10年で100万円、…」のように、仕事の成果等に関係なく、もともと勤続年数ごとに決まっています。

2.基本給連動型

基本給連動型の退職金は、退職時の基本給や勤続年数、退職理由などから算出されます。

基本給連動型の退職金計算式

退職金=退職時の基本給 × 支給率(勤続年数等による) ×退職事由係数

退職事由係数は、自己都合退社か、会社都合退社かによって変わってきます。

3.ポイント制

ポイント制は、従業員に付与したポイントに応じて金額が決定する仕組みです。

大企業には、このポイント制を導入する場合が多いようです。

ポイント制の一般的な計算式

退職金=退職金ポイント×ポイント単価×退職事由係数

ポイントは勤続1年ごとについたり、会社へ貢献するとついたりします。また、役職が上がるごとにポイントが付くこともあります。

どの計算方法にも当てはまりますが、勤続5年未満の自己都合で退職すると、支給額が半額(ポイント制の場合×0.5)になることもありますので、早期の退職の場合にはあらかじめ確認していた方が良いでしょう。

おわりに

今回は、退職金の金額の平均値計算方法についてお話ししていきましたが、いかがでしたでしょうか?

退職金は無くても法律に触れる事はないので、企業としては出さないというような事もできます。

ですから、自分の会社の経営状態はどういうモノなのかこれまで退職した人はもらえているのかなどを確認しておくと良いでしょう。